平成9年10月羽田を飛び立った全日空のジェット機は、山形県庄内空港に着陸した。
庄内空港は、庄内平野のやや海側に位置し見渡す限り田んぼと畑が広がる中のやや小高い所に有った。 今回の訪問先は、鶴岡市に本社がある(株)清川屋(代表取締役社長 伊藤秀樹 TEL:0235−23−2111)さんである。鶴岡市は、徳川家の譜代大名酒井家の城下町として栄え、市内には酒井家の邸宅や庭園が観光地化されているほど歴史豊かな街である。
庄内地方について私の拙い知識ではせいぜい、庄内米、庄内柿(種無し柿)、庄内メロン、庄内竿ぐらいしか思いがうかばず、はてさて特産品とは一体どの位有るものなのか、一応事前に送ってもらったカタログを見てはいたものの東京を発つ前から実に興味津々であつた。
(株)清川屋さんは、山形県内に当時6店舗を持ち県内の特産品を販売するお土産屋の老舗である。商品は、食品、酒、雑貨等だが県内の特産品に特化し店舗は山形空港、庄内空港、山形駅など交通ハブ店やダイエー、ジャスコなどのスーパー店内が主である。
数年前から顧客ニーズに応え通信販売事業を始めたものの、売上は数千万円止まりでいまだ利益を出せずに苦労していた。
伊藤社長は東京の学習院大学を卒業後家業を継いだ方で、県内の特産品販売を通じて地域産業への貢献を第一に考える地方経済界では、プリンス的な経営者である。
「山形県には良い商品が沢山あるんです。県産品を、出来れば地元庄内地方の産品を全国の人々に知ってもらいたいのです。」「通信販売なら店舗を持たずに全国販売が出来ると思い始めました。」
よくある地方都市の産直品販売経営者のお話をここでもお聞きすることになった。
実はこの頃(株)清川屋さんの社内では、何年やっても利益が出ない通販事業をこの先どうしようか真剣に議論検討がなされていた。
この時、役員さんの一人が「どうも通信販売と言うのは、我々がやっている有店舗販売とはノウハウが違うような気がする。どうも我流でやってないだろうか。努力が空回りしてるんじゃないだろうか。此処は一つプロに指導してもらいそれでもだめなら撤退しようじゃないか。」と言ったことが経営陣の結論となった。
そもそも私に要請があった経緯はこんなことだったらしい。
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